介護職のやりがい

介護職は、利用者の生活援助や身体介護をする職業である。利用者の多くは高齢者であり、歩行介助や排泄介助、入浴介助など日常生活において困難となっている機能や能力をケアすることが主な業務内容である。例えば、食事介助では嚥下困難をきたしている利用者には流動食を用いるなど、食品の見定めから食事の際の注意深い見守りが必要とされる。ケアの度合いは利用者一人一人の身体能力や家庭環境など、様々な状態を考慮して見定めるなどが要求される。また、利用者の生命維持や安全、心理面などを注視し寄り添うことを基本とした介護を行う必要がある。

一般的に体力と責任感が必要な業種として知られ、賃金面などにより人手不足が問題視されるなど大変とされる職業であるが、同時にやりがいを強く実感する職業でもある。人を直接相手にした職業であり、端的に言えば困った人を助けることを職業にしているので、大いに感謝される場面が多々あるだろう。また、介助によって利用者が困難であったことを出来るようになることは、利用者と共に一つの壁を乗り越えた気持ちになり、大いなる達成感やよろこびが得られる。表情の乏しい高齢者や認知症状のある高齢者が挨拶に応えてくれる瞬間や、介助の一つ一つにありがとうとお礼を言われることも業務のモチベーションに繋がるファクターである。このように誰かに常に必要とされることによって、自分が社会に役立つことの実感をより味わえる奥の深い職業になるだろう。